SCU-17はいらないFT897のリモート制御 ― 2016年07月12日 22:26
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私は机の上にはパソコンのみでRigは隣の隣の部屋にあります。それは部屋が狭いこと、ごつい機械を家族が嫌がること、家族の反対で部屋内に同軸を這わせられないことなどからアンテナの一番近い部屋にRigを置きパソコンでリモートコントロールしています。
以前作成した装置が大きいので既製品にしようと思いネットを徘徊していたらSCU-17なるものがメーカーから出ていました。国内では他にUSBIF-4CWというのがありました。海外にもいくつか有り日本でも入手可能な物が見つかりました。音声系も含めすべて制御できるのですがどれもかなりお高いですね。
総合的に判断してSCU-17がいいのですがよく考えるといらない機能ばかりです。
以前作成したものはデジタル通信、CW、SSB、FMと全てできるようにしていましたが結局デジタル通信はまったくやらず、CWも1年に1度くらいです。ようは音声通信さえできればよいのです。
それならCATはあるので音声(SPとMIC)のみ送り受けできればよいことになりました。
PTTもHRD(Ham Radio Deluxe)にボタンがあるのでいりません。(ちなみに私のCATはマルツオンラインの超小型USBシリアル・モジュールMPL2303SAです。)
ですからオーディオのInとOutが延長できればよいので次のようなブロック図になります。
これならSCU-17はいりません。簡単そうなので早速製作しました。手持ちの筐体が大きかったのでRigのパワーオンオフとPTTそれにMicへ入力する信号を折り返してパソコンに返すコールバック機能をつけました。PTTはHRDのTxボタンをマウスでクリックすればよいのですがキーボードのキーを割り当ててキーをたたく操作のほうが楽なのでつけました。ログの記入などでマウスが使えなくとも大丈夫です。またコールバックは変調がかからない時の切り分けに便利なので付けました。
Rigのスピーカー出力はバックパネルのSP-OUTでなくDATAコネクタのDataOut1200から取ってます。この二つは同じものが出力されていません。HRDで周波数を連続して変更した時にSP-OUTでは気になるクリック音が入ります。DataOut1200ではそれが気にならないほどのレベルです。以前使用していたICOMでは全く起きない現象でした。きっと最近のRiGでは改善されているのでしょう。
回路図です。
USB-AudioはSound Blaster Play! 2を奮発しました。以前使用した200円の物はすぐ壊れました。1100円のバッファローもいいのですが音量調整が煩わしいのでボタン類が何も無いものにしました。
ところが問題が発生し1100円のバッファローに戻りました。その後SB-Play2が原因でないことがわかり再度SB-Play2になりました。詳細は後述
一応トランスでマッチングとアイソレションしています。KT-22は共立に売っていたのですがST-22のセカンドソースらしいです。(300円)
CP2102は中華製の290円(Amazon)でした。
その他は手持ち部品で賄います。ケースは古いバッファローの8ポートの10/100HUBです。今では考えられないのですが鉄の筐体です。RJ45の部分に入出力のコネクタ、スイッチ、LEDを配置してあります。
USBハブは手持ちのエレコム4ポートを使用する予定でしたがバスパワーをセルフパワーに改造する際VBusとGndを逆にしてしまい、Sound Blaster Play! 2を刺したら壊れました。ハブとSound Blaster Play! 2の両方が壊れたかと思いきやSound Blaster Play! 2は何とか生きています。(よかったよかった)
USB4ポートハブはヤオフクで購入しました。(450円送料込み)
Rigのマイク入力にはSNの改善のため10dBのATTを入れています。
SB-PLAY2が光っていますね。この後が大変でした。
290円のUSB-Serial (3.3V)です。中国から送られてきました。
だいぶ前にWindows10にグレードアップして使用していましたが
これが頂けません。SB-PLAY2はWindows10との相性が悪く、他のドライバーと衝突します。PC側のマイクをSB-PLAY2のスピーカーにリダイレクションするのですが。当初Windows標準のマイクのプロパティで指定してましたが時間がたつと切れます。またリダイレクトして数分たつとHRDの周波数が固まります。そこでソフトを使ってやりましたがどのソフトでも変わりません。結局バッファローに戻りました。これだとWindows標準の機能でOKですしHRDも調子よく動いています。Windows10とSound Blaster のせいにしていますが、HRDが10対応でないのが本当の理由かも知れないと思います。なにしろ未だに無償バージョンのHRDですので。
ところが数時間後バッファローでも同じように固まりだしました。
Windows10Build 10586(TH2)のアップグレードができない過去があり無理やり入れた経緯がありました。どうも7時代のドライバーが悪さしているようです。
やむなくWindows10のクリーンインストールを実施しました。その結果バッファローなら何の問題もなくHRDも正常に動いています。SB-PLAY2は相変わらずだめです。USB AudioだけでなくサイリックスのUSBデバイスサーバーも時々挙動不審な動きをします。バッファローでも完全動作ではありません。
こうなると何がなんだかわかりませんね。
サイリックスのUSBデバイスサーバーの動作も安定せず良い時と悪い時があります。こちらはハードも壊れかけていて時々、電源が切れます。USBデバイスサーバーでなく直にPCに繋ぐと安定します。SB-PLAY2は直でもだめです。
1ヶ月近くすったもんだしていましたが原因が判明しました。原因はオクで購入したUSBハブ周りのようです。
購入したハブが弱いのか。写真でわかるようにコネクタを切って基板上のヘッダーピンを経由してパネルのコネクタに繋いでいます。このハブ経由だとHRDがまともに動きません。起動して一見動いているようで気がつくと固まっています。ただしPCからのUSBケーブルが2mくらいだと正常です。12mのケーブル(サンワサプライLongUSBケーブル)経由もサイリックスのデバイスサーバー経由も共に正常に動作しません。微妙にUSBパケットのタイミングが遅れるのか、はたまたインピーダンスミスマッチのため波形がなまって固まるようです。そこでRigのUSBシリアルだけ外部にUSBハブをつけそこから直接接続しました。内部ハブを作り直せばいいのですが安直をやりました。これでHRDは正常に動いています。
当初SB-PLAY2が悪いと思いバッファローにしましたが変なタイミングで固まります。そこでいろいろ調べました。内部のハブから2ポート外に出してありますが、一つはHRD用、もう一つはSD330コントローラ用でした。HRDは前術したようにここには刺さず、外部のハブに行きました。SD330コントローラは相変わらず内部のハブに指していましたが、これをはずすと正常です。結局内部のハブにはCP2102とSB-PLAY2として、外に出した2ポートのコネクタは空きにしました。
HRDとSD330コントローラは外部のハブに刺して、これですべて正常に動作しました。
Windows10ではリスクが大きいのでWindows7に戻しました。
一時はSB-PLAY2が悪いと決め付けていましたが違いました。SB-PLAY2はいい音で正常に動作しています。バッファローでもいいのですがせっかく購入したので使っています。
回り込みを心配していましたがSD330のSWRを十分下げたのとアンテナチューナーのおかげで今のところ問題ありません。
