AA-54をリモート起動する改造 ― 2015年10月28日 21:18
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RigExpertのAA-54はUSBでPCからデータが取れます。
私はUSBを延長してアナライザーを別室に置きPCで計測しようと考えました。
嬉しいことにUSBから電源を供給していると自動でPCリンクモードになります。
しかしこのアナライザはフロントのキーボードにある電源キーを押さないと起動しません。
PCを立ち上げる度に別室まで行ってキーを押すのは何ともあほらしいのでこの際自動で起動するように改造します。
当初キーパッドから電源キーを取出しリレーでON・OFFしようと考えていましたが回路図をよく見るとON(JP1)という端子がありました。早速試験したらここをON・OFFすれば立ち上がることが分かりました。
そこでUSBの+5V(VBUS)が来たら1秒のディレー後に1秒のパルスを作りフォトカップラを駆動してこの端子をON・OFFすることとします。
結果は2秒のパルスでうまく動作しました。
回路図です。AA-54の本体のJ3を改造しUSBコネクタの+5Vをとれるようにします。
JP1とJ3を使って追加基板を支えます。部品はSOPとチップ部品を使用し小さくして本体に収納します。
裏蓋を取ると一枚の基板が出てきます。
JP1とJ3は電池BOXの下にあります。
右側のJ3の+に電池からのパターンがあるはずです。裏を見ます。
端子穴の四角が+、丸が-です。四角の下のパターンをカットします。

JP1とJ3にICソケットの丸ピンを付けます。

J3の+にUSBコネクタの+5Vを配線します。
基板を作ります。46mm×20mmです。
この基板にICソケットのピンを付け先ほどの丸ピンソケットに刺します。
裏蓋を取りつけます。
これで完成です。USBから+5V電源が入ればON・OFFのパルスを出します。アナライザは即PCリンクモードになります。これで別室に行かなくともアンテナの測定が可能になりました。
この改造の時に見てはいけないものを見てしまいました。+5Vを作成するDCDCコンバーターのコイルのコアが欠けていたのです。
ひっくり返さなければ分かりませんでした。いくらなんでもこれだけ欠けていれば検品時に分かるでしょう。これが検品をすり抜けて(動作上問題ないので)出荷され私のところに来ました。見えないところとはいえ押して知るべしQCレベル。きれいな基板ですしソフトも十分使えるのに残念です。
